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内視鏡

胃カメラはきつい?~きつくない胃カメラ~

胃カメラは「きつい」のでしょうか。結論から言いますと、大体の方(すべての方ではありません!)は工夫することできつくない」検査が可能になると考えます。当院は鎮静剤を使用しますので「きつい」と言われる方は少ないのですが、一般的に胃カメラは「きつい」と思っている方は多いと思います。そして以前の胃カメラで「きつい経験」をしたことがある方も多いのではないでしょうか。胃カメラが「きつい」と感じる一番の原因は嘔吐反射のためです。口腔内に異物が入ってのどの奥に触れると嘔吐反射を起こし、異物を除去しようとします。これは生理的な反応であり、誰もが起こることです。

*嘔吐反射とは口の中に指を入れた時に「オエッ」となるやつです。

ここで話を進めるにあたって、当院の胃カメラのやり方と一般的な胃カメラの種類について説明させていただきます。当院では下記のやり方を推奨しておりますが、すべての方に当てはまるわけではありません。まずは問診と診察、患者様のご希望を伺って一番最適な方法で検査を行うことを心掛けております。また、当院は鎮静剤の使用をお勧めしていますが、鎮静剤のアレルギーがあったり、早く帰りたい等の理由で鎮静剤を使用しない胃カメラにも対応しています。当院の胃カメラの特徴については「胃カメラ」を参照ください。

胃カメラやり方

胃カメラには口から挿入する経口内視鏡と鼻から挿入する経鼻内視鏡があり、経口内視鏡は内視鏡を選びませんが、経鼻内視鏡は細いカメラが必要なので極細径内視鏡を使用します。

胃カメラの種類経口内視鏡経鼻内視鏡
挿入経路口から鼻から
使用する内視鏡通常or極細径内視鏡極細径内視鏡

*経鼻内視鏡については「ブログ:経鼻内視鏡はじめました」を参照ください。

ここからが本題となります。

胃カメラはこの生理的な嘔吐反射に逆らって行う行為ですので、苦痛が生じます。ですので、苦痛のない検査をするためには、嘔吐反射を少なくすればいいわけです。胃カメラの苦痛を減らすための対策としては、いくつかありますのでそれぞれについて解説していきます。

経口内視鏡 反射

ところで「きつくない」胃カメラと「上手な」胃カメラは必ずしもイコールではありません。その理由は「上手な」胃カメラには診断能力が必要だからです。専門的な研修を受けていなければ、胃カメラはできるけど、病変を見つけることができなかったり、見つけても病名がわからないということがあるかもしれません。今回は診断能力がある検査医が内視鏡を行っていると仮定した「きつくない」胃カメラについて解説します。

患者要因

患者様自体の感覚を感じにくくする方法として「のど麻酔」があります。口からの胃カメラを行う多くの施設が行っており、のどの奥の感覚を麻痺させることで、嘔吐反射を軽減することが目的です。「のど麻酔」のみで苦痛なく胃カメラができる方もおられますが、そうでない方も多いです。また、麻酔としてキシロカインを使用しますが、アレルギーのある方は使用できないデメリットもあります。

のど麻酔のみでは苦痛がとれない場合、鎮静剤の使用が有効です。鎮静剤を使用することで患者様は寝てしまいますので、反射が誘発されにくくなります。ほとんどの患者様は検査をしたことを憶えておらず、苦痛の少ない検査をすることができます。デメリットとしては鎮静剤が効きすぎると呼吸が抑制され体の酸素量が減ってしまい、危険な状態になる可能性もゼロではありませんので、検査を受ける施設のホームページや検査前の説明で確認するようにしてください。

その他に重要なこととしては、力をいれずにリラックスすることです。初めての方は難しいかもしれませんが、緊張して力が入ってしまうと、のどが絞まってしまうので、カメラが通りにくくなります。そのためカメラが通るときに痛みがあったり、反射が起きやすくなったりします。当院では検査医とスタッフがリラックスできるような雰囲気作りと声掛けを心掛けておりますので、安心して検査を受けてもらえればと思います。

呼吸法も重要です。眠ってしまえば呼吸法は関係ないのですが、鎮静剤を使わなかったり、鎮静剤が効きにくくて起きている場合は有効です。具体的には鼻から息を吸って、口から吐き出す呼吸を繰り返します。しかし、頭ではわかっていても検査中にはできないこともあります。そのときは大きなため息をつく動作を繰り返すことをしてもらっています。これはリラックス効果もあるのでお勧めです。

内視鏡要因

内視鏡要因としては内視鏡の太さと挿入経路が関わってきます。

内視鏡の種類によって太さが変わってきます。

極細径内視鏡:5~6mm、通常内視鏡:8~9mm 、拡大内視鏡:10mm前後

*経鼻内視鏡で使用する内視鏡は極細径内視鏡になります。

細い方が抵抗が少なくなり、嘔吐反射を誘発する喉の奥への刺激も少なくなりますので、内視鏡を細くすることで苦痛は軽減されます。通常内視鏡がきつかった方は極細径内視鏡を口から挿入することをお勧めしています。

挿入経路は経口と経鼻がありますが、経鼻の方が咽頭反射を誘発する喉の奥を通らないので、一般的には苦痛の少ない検査ができるとされています。しかし、鼻腔が狭い方は鼻に痛みがあったり、内視鏡が通過しないこともありますので、すべての方が経鼻の方が楽というわけではありません。

ここまで読んでみて、それなら全部経鼻内視鏡でいいじゃないかと思った方もいると思います。「きつくない」検査だけを追い求めると正解なのですが、初めにも記載しましたが、「診断」に関しては別の要素が加わってきます。内視鏡が細くなるとその分、搭載されている機械が小さくなり、画質が落ちる傾向があります(最近画質が良くなってきています)。ある程度の画質は担保されているので通常の検査には問題ないのですが、内視鏡治療を行うときには拡大機能がある高画質の内視鏡での検査が必要となります。性能が良くなると機械が大きくなりますので内視鏡も太くなります。ですので検査をする医師からすると画質がいいものを使いたいけれど、患者さまはきついというジレンマが発生します。それをカバーするために医師の技術と診断能が必要となります(後で解説しています)。その他、経鼻内視鏡は道具を入れる穴が小さいので、治療のための道具を使えないということと、細くてコシがなくて軟らかいので胃が拡張していたり変形していたりすると、奥まで挿入できないこともあります。その他、鼻が狭くて内視鏡が通らない方も一定数います。

違う角度からの説明として、経鼻内視鏡が有効ではないかと言われ始めたのは2002年頃とされていて、その後徐々に普及してきていますが、画質の質や治療ができないこと、そして内視鏡自体が高価なものであるので、すべての病院にあるわけではありません。また、口と鼻では挿入経路と麻酔に違いがあるので、導入するにはトレーニングが必要なことも導入のハードルになっている可能性があると思われます。

*2020年オリンパス社から高画質の極細径内視鏡(経鼻も使える)が発売されました。今までと比べてかなり画質が良くなり、経鼻内視鏡でも質の高い検査が可能になりましたので当院でも導入しています!

検査医の技量

検査医の熟練度によって苦痛は左右され、下記の項目を満たすほど技量が優れていると言えます。

*ここでは内視鏡操作の技術についてのことについての説明であり、「診断能力」は別になります。

  • 苦痛が発生するメカニズムを理解している
  • 内視鏡の操作に慣れている
  • 多数の症例を経験している

鎮静剤で眠っている方にはそこまで関係ないかもしれませんが、鎮静剤を使わない方や、鎮静剤が効きにくい方には検査医の技量によって苦痛の度合いが変わってきます。

個人的な意見としては、一般の方が「きつくない」胃カメラができる病院を探すときに内視鏡専門施設で研修を行った経験があることと、それに加えて内視鏡専門医を取得している方がいいのではと考えます。胃カメラを行っている病院は沢山ありますので、どこに行けばいいかのわかりやすい指標となるからです。ただ、内視鏡操作の技術に関しては、件数をこなすことでも培われることもあり、専門医を持っていないから「きつい」というわけではないと思いますので、鎮静剤を使っているかで判断してもいいかもしれません。

最後に鎮静剤が効きにくい方、アレルギーで使えない方は「きつくない」検査をすることが難しい場合があります。それでも今まで説明してきたことを駆使すれば「なるだけきつくない」検査をすることはできると考えますので、検査を行う先生と相談しながら一番いい方法を見つけていってください。

当院では胃カメラ用の極細径スコープも導入しています。鼻から挿入する経鼻内視鏡として使用しますが、口から挿入することも可能です。通常のスコープと比べ細くなっていますので、苦痛を少なくすることができます。また、2020年発売の最新モデルであり、以前と比べかなり高画質となっています。内視鏡診断・治療を専門としている内視鏡専門医が検査を行いますので質の高い医療をお届けできるように心掛けております。

当院での胃カメラをご希望の方はWEB予約もしくは電話での予約をお願いします。

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